2021-12-23
昨日お渡しした靴です。ちょっと不思議な構造になっています。
この方は左足の約4割、右足の趾の多くを糖尿病による壊死が原因で手術により切除されています。
長年、整体院を経営されていて、施術も毎日行われているそうです。
立ち時間の多い仕事ですが、いままで足にあった靴を見つけられる事ができずに、形の合わない市販の靴を履かれていました。
そうした中で足にかかる負担も大きく、はきものを含めた足の相談で来店されました。
糖尿病など血流に問題が起こりやすい疾患があると傷の治りも遅く、小さな傷がもとで壊死を起こしてしまう場合があります。
なので、新たな傷をつくらないという事がとても大事です。
足に合わないはきものは見た目や履き心地がよくないだけではなく、そういったトラブルのもとになる可能性があります。
そもためにその人の足のかたち、状態に合わせたはきものが必要になります。
左足は切除した部分が多い事から、インナーシューといって足にかかる負担を分散させるための構造を設けました。右足に関しても、残っている趾や足に傷を作らないように足に合わせた形状のインソールを挿入しています。 足先には左右とも、靴の型崩れと足にかかる圧力の分散のためのクッションをいれました。
足底の設計など、他にもいろいろとあるのですがだいぶ長くなりましたので続きはまたいずれ。